皇妃候補は麗しく

「アサシン……ナイトウォーカーか?」

「残念、暗殺者でも盗賊でもないよ」

 口の端を吊り上げて応えると、ベリルに睨みを利かせる。

「さっき、そいつがベリルって言ったな。もしかしてお前『死なない死人』か」

「死なない死人……?」

「私にはいくつか名前があるようでね」

 後ろから怖々と問いかけた青年に応えながらも、男から目は離さない。

「実際にお目にかかれて光栄だ。どうりで一発、胸に当たったはずなのに平気な訳だ」

「どうするね」

 諦める様子の無い男に訪ねた。