皇妃候補は麗しく

「何故、彼を狙う」

「報酬がよくてね」

 固い黒髪にブラウンの瞳の男は薄笑いでベリルを見つめる。

「なるほど」

 予想通りの答えに同じく薄笑いを返した。

「お前からは憎しみは感じられなかった」

「ご名答。独裁国家には暗殺はつきものだろ」

「お、俺の国に反乱分子がいるっていうのか!?」

「まだお前の国じゃないだろ」

 男はスパッと言ってのけた。