ベリルは、半笑いのまま固まった青年に目を据わらせる。

 青年は頭を振って気を取り直し、再び問いかけた。

「ど、どうして不死になったの?」

「色々あってね。まあ偶然というやつだ」

「ぐ、偶然? へえ……あ」

 少し大きめの服を整えてリビングに向かうベリルの後を追う。

「ベリル──っ! ……?」

 部屋に入り、何か言いかけた青年を手で制止する。険しい表情を浮かべて辺りを窺い、窓に目を向けた。

「逃げなかったのか」

「え?」

 体勢をやや低くして青年を自分の背後にし、無表情な声色ながらも強く発する。