皇妃候補は麗しく

「!」

 起き上がった彼に少し悲みを向けるが、これ以上我が儘には付き合ってくれそうもない。

「! あ、服……着替えた方がいいね」

「ん? ああ」

 傷は治るといっても、流れた血まで消える訳じゃない。

 胸の辺りは流れた血でべっとりだ。

「こっちに洗面台があるから、そこで体を拭いて。タオルは自由に使ってよ」

「すまんな」

「命の恩人がなに言うの」

 笑ってクローゼットを開く。