彼の胸を見て青年は呆然とした。

 血が流れている様子がまるで無く、先ほどよりも元気に見える。

「どういうこと?」

 目を丸くしている青年に小さく溜息を漏らし口を開いた。

「私は不死なのだよ」

「不死!?」

 何それ!? と思ったが……

「じゃあ、死なないんだね」

「うむ」

 彼の声に青年はホ~っと胸をなで下ろした。

「良かった」

 うつむいてぼそりとつぶやいた青年に目を細めたが、次の行動で眉をひそめる。