「さぁ…
二人だけの時間だよ。
俺が亜美を
天使のように
美しくしてあげる」





扉を閉める音が
部屋に響きわたる。





冷たい狼の手が
あたしの頬を優しく触れる。
ぐしゃぐしゃになった髪をかきあげられて
十夜くんの顔がはっきり見える。





恐ろしいほどに
美しい笑顔が
あたしを
とりこにさせてしまう。