狼王子に監禁されて





あたしが
言ったことが
聞こえなかったのか
それとも
聞いてないふりをしているのか
分からないけど





十夜くんは
あたしの扉と床に打ち付けて真っ赤になった顔を
優しい手で包みこんでくれた。





台無しって
あんたがこんな顔にさせたんだろうが…。





とか
思いながら
おもいっきり睨んでた。





「睨んでてもかわいい」





「え゛…」





あたしの顔が
熱くなる。
きっと
さっきよりも
今の方が顔が赤いと思う。




それぐらい
熱くなった。