颯爽と現れたその人物に驚愕して開いた口が塞がらない。 手に握り締めていたイチゴ飴の包み紙がヒラヒラと地面に落ちる。 それを見逃さず冬馬恭くんは拾い上げた。 「俺の…飴?」 声を聞いただけで心臓の鼓動はうるさいほど音を速く立てる。 「昨日…あなたから…貰いました…」 もしかしたら昨日のこと忘れてるかもしれない。 顔を直視出来ず俯きながら言う。