Memory's Piece


とりあえず50枚くらいをあらゆる角度から撮りまくって、ボクは親指を立てて零一にグッジョブ!サインを送った。

一心不乱に写真を撮る様を見ていた零一は「意味不明」という表情を顔に浮かべていたけど、ボクが満足したのを見てとって肩を竦めてみせた。


「後で零一にも焼き増ししてあげるよ~♪」


「あら、楽しみにしてるわ。」


上機嫌なボクにクスリと相好を崩して、零一は「さ、早く行きましょ」と促した。

あまりの面白いツーショットに本来の目的を忘れかけていたボクは一瞬きょとんとしてから「あぁ、そっか」と表情を引き締めた。

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