Memory's Piece


ふと、思い出したように桃亜姉が言うのにボクは苦笑してジュースをあおった。

どんな相手でも、波狼は覚えている。

ボクはどうでもいい相手の事なんてすぐに忘れてしまうから、「あの時の・・・・」なんて横から波狼に指摘されることもしょっちゅうだ。

・・・前に桃亜姉と波狼があったのはいつのことだっただろうか。

大分前のことのようにもつい最近の事だったようにも思える。

なんせ、ゲームの中だ。時間の感覚なんてあってないものに等しい。

あの秘密の場所に一度だけ連れて行っただけで、会話という会話も特に交わしていなかったはずなのに、よく覚えている物だと感嘆さえ覚えてしまう。


「うーくんは、みーちゃんといつも一緒にいるのね。」


「・・・いつもって訳じゃないけどね。そういえば、どうしてアイツはボクと一緒にいるんだろう?」


別行動をすることも多いが、ともに行動することも少なくはない。

久しぶりに会った時なんかは「げっ」と言われて嫌がられるものだが、離れていかないというのにも不思議な気がした。

隣に言うのが普通・・・・と言わんばかりにいつも気づいたら横にいるから不思議に思ったことは一度もなかったけど、考えてみれば見るほど不思議だ。


「・・・・・M気質・・・??」


「・・・・・・・・・みーちゃんは鈍感ね。うーくんも自覚ないみたいだけど。」


ポツリと呟いてみると、はぁ・・・と呆れた風に桃亜姉が苦笑した。

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