「うおっ!?」
波狼がさっき凝視していた桃亜姉の足元に置かれている紙バックを頼兎に投げ渡す。
ちょっと乱暴に勢いよく投げたら、うらみがましく睨まれた。
「ほらほら、さっさと行け。」
鬱陶しい視線をかき交ぜるようにシッシッと手を振って追い払おうとすると、頼兎は何か言いたげな表情を浮かべる。
なんだその顔は。言いたいことは言えってんだ。
「・・・・・・つーか、コレは何が入ってんだ?」
「それは見てのお楽しみさ。さ、早く行け」
絶対思ってたこととは違うことを言っている頼兎にニッコリと笑いかけてやると不可思議そうな顔をしつつも素直に頼兎は衣装屋へと消えていく。
「みーちゃん、あーくんの衣装・・・」
「ん?ボクが厳選した衣装だよ??」
「そう・・・・。」
頼兎が持って行った紙バックを見つめていた桃亜姉は、ボクの返事に困ったような顔をする。
可愛い愛犬の他愛無いいたずらを他人に話す時の飼い主みたいな・・・。そんな表情だ。
それでも可愛い。みたいな。瞳の中には沢山の愛情があふれている。
「うーくん、私の事覚えてたわね。」
「ん?あぁ、一回会った相手の事を波狼は忘れないよ。」
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