「??」
床につく前にキャッチしてみれば、なんだかど派手なチラシだと分かった。
ドーン!!と目立つように書かれた字は『とりっくおあとりーと!!』。
「あぁ、もうそんな時期か」
時間なんて特に気にしたこともないから、今が何月何日なのかも分かっていなかった。
壁にかかっているカレンダーを見てハロウィンまでの日にちを軽く計算しながら俺は、ふむ・・・と顎を撫でた。
魅稀はイベント事が大好きで、いつもその時期になるとひょっこり現れて素晴らしいくらいのテンションで俺に絡んで来る。
それは、何があっても必ず・・・だ。
魅稀と大喧嘩した(殺されそうになった。)後にあったクリスマスの時も魅稀は何事もなかったかのようにヒョッコリ現れたのだ。
「サフ、心配ないよな??」
今回はいつもと違う感じだったから若干心配になる。
サフの両脇に手をさしこんで持ち上げ、目線を合わせて話しかけると、「心配するな」と言わんばかりに手をモフモフと叩かれた。
ふんわりと胸の中が暖かくなる瞬間だ。
「そうだな。考えすぎだよな。」
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