――――― 「ヴェネットっ!早く!」 「待ってください、姫!」 まだ小さな私は、あなたが側にいるのが当たり前だった… 当たり前すぎて…気付けなかったのね… 「まったく、もっと気を付けていただかないと…」 そう言いながら、私を抱き上げるヴェネットの腕が…いつもすごく温かかったこと……… 「ねぇねぇ」 「何ですか?」 「大きくなったらヴェネットのお嫁さんになりたいわ」 「……ありがたき幸せ…」 ――――――