かえりみち


病院のエントランスは、吹き抜けの大きな空間になっていた。

人々が行き交う中を、卓也は出口に向け歩いていく。

「タク!」
振り向くと、白衣姿の百合が階段を一段飛ばしで下りてくるところだった。

「あ。」