「あぁ、悪かった、以後気をつけよう。イヌ吉も鉞をどけろ。」


 とりあえず、如意棒を手で払いながら、悟空の背後で鉞を構えた金太郎に声をかける。


「・・・・・・・・・・。」


 睨みながらも、桃太郎がそう言うならばと、しぶしぶ鉞を降ろす金太郎。


「良き従者をお持ちで。」


 当てのない噂を頼りに、わざわざ大陸を越えるお前ほどじゃないよ。


「コイツ、信用できるのか?」


 本人を前に聞くなよ。金太郎


「主に忠実なヤツは、とりあえず信用できるよ。少なくとも俺は唐と一戦を交える気もないし、こいつの主に対しては、何の恩も仇もない。」


 だから、純粋に悟空とタケルという間柄で話ができると言うものだ。


「寛大なるご処置、痛み入ります。ところで、これからどうするのですか?」


 う~む・・・そこを考えていたんだよな。


「輝夜姫のところがダメとなると、他に兵を貸してくれるアテもないしな。3人ではあまりに手数が少ない。それに、鬼に対しての情報も欲しい・・・そうなってくると・・・う~む・・・。」


 再び、考え込むタケル。


 ダメだ。どれだけ考えてもいい案が思いつかん。


 金太郎では、何も出てきはしないだろうしな・・・。