「おい、兄ちゃん! おい!」 背後からガラの悪そうな声に呼び止められた。 ジャリジャリと、砂場をずって歩く足音が迫りくる。 「シカトか?」 怖い。 背筋に寒気が走った。 恐る恐る振り向いて、目の前に立つ彼らを見あげる。 大柄な男が二人立っていた。