―――ギィー


それは大きな音で、机が動いたのだと分かった。


見つかった……


蓮はそれをきっかけに決断をした。


扉を開けて、まずは愛華を棚に引っ張った。


愛華の口元を抑え、小声で話しかける。


「愛華静かに、悪い驚かせたな…それと連れがいるなら呼びかけて此処なら隠れられる」


三人が棚に収まると静かに扉を閉じた。


あと少し遅れてたら見つかっていたかもしれない。


足音は程なくして教室に入ってきたのだから。


緊迫感で空気が張り詰めた。


しかし、俺らに気付かなかったのか直ぐに足音は遠ざかり難を逃れた。


それから数秒後隣から声がした。


愛華だ。


「蓮…なの?」


「ああ、無事で良かった…愛華どうしてここに」


「私達…」


愛華が何か言いかけた時だった、棚の扉が開いた。