孤独なピエロ

目の前が、絶望で真っ暗になった。

「何っ何でっ…どーして!?」

ガタガタと体が震える。

おかしい! 変だ! これじゃあまるでっ…

「ピエロは…わたし、なの?」

夜な夜な街の中を歩き、そして…人を殺してきた。

信じたくは無い!

誰かウソだって、言って!





―真相は、あのサーカス団の団長が知っている気がした。

何故そう思ったのかは分からない。

でも…確か今日が最終日。

わたしは夕闇に沈む街を見ながら、立ち上がった。