孤独なピエロ

深夜、わたしはサーカス団に来ていた。

静まり返ったサーカス団の前、何故だか入り口は開いていた。

わたしは中に入った。

すると舞台には、団長が笑顔で立っていた。

「ようこそ! 我がサーカス団へ。いらっしゃってくれると思っていましたよ。ピエロ」

「なっんで…」

フラつきながら、わたしは舞台に近寄った。

「おや? お気付きではなかったのですか? あなたは理性と狂気を兼ね備えたお方。昼間は理性の顔が、そして夜には狂気の姿が現れるんですよ」

ああ…そうだった。

言われて気付けた。

昼間は真面目な女子高校生。

夜はおかしなピエロ。

それが、わたし。