黒いひつじが言いました。

「これ、本当にぼくにくれるのかい?」

「そう」

白いひつじは、回数券を黒いひつじに持たせました。

「ね。ためしに、何かお願いしてみて」

白いひつじが言いました。

「ようし」

黒いひつじは少し考えてから、回数券に手をかけ、ゆっくりと切り取りました。

「おいしい草が、たらふく食べたいな!」

すると、そのとたんに―