鏡の中のアタシ。


「悟…」

「里菜チャン久しぶり♪」

その男は、ゆっくり確かめるように歩き、目を決してそらさず、それでも一歩一歩確実に近づいてきた。

「里菜チャン?知り合い?」

雄也は、不審な顔をしながら里菜に訊ねたが、里菜の耳には、もう声も耳に届いていなかった。


里菜は、その場から逃げ出したかったが、足はまるで地面に固定されてるかのように、ピクリとも動かなかった…。


「今度はそいつ?キャラは、清純派ってとこか?」


ニヤニヤ笑いながらついに悟と呼ばれたその男は、里菜の目の前まできた。

目の前で、雄也を横目でみて、バカにするように鼻で笑いながら、里菜に話し掛けた。