鏡の中のアタシ。




相変わらず里菜の家に来ていた。


「じゃぁそろそろ行くわ。」
雄也は、午後から大学に行く為、昼少し前に里菜の家をでた。


玄関でお見送りをして、さっきまで飲んでいたコーヒーのマグカップを洗う。

それから、ソファーに座ったてしばらくテレビを見ていたが、つまらない。


久々にお香でも焚こうかと思いつき、ローテーブルに近づくと、何かが落ちている事に気付いた。


「雄也の財布じゃん…」


拾いあげたそれは、雄也が気に入って長年愛用している年期の入った革財布だった。