崎野さんに裏を任し 私は朝の静かな受付に立った。 「あれ…?」 カウンターの上に、部屋の鍵と グチャグチャになったお金が 荒っぽく置いてあった。 (珍しいな…こんな朝早くから退室なんて。) しばらく不思議に思っていると ホテルのドアが開いた。 「おはーす。おっ純ちゃん早番かよ。」 「おはようございます。妹尾さん。」 奥から崎野さんが叫ぶ。 「妹尾くん、遅い!今日は伊東さんと、表やって。」 「えー。」 「いいから!」