でも例え気づかいから出たお世話だとしても、単純にスッゴく嬉しかった。 私はその嬉しさから成田の胸から離れ、顔を上げようとした。 でも、顔を上げた瞬間すごい力で成田の胸に顔を押し付けられて、顔を上げることが出来なかった。 一瞬見えた成田の顔は赤みがかっていた。 ちょっとだけ、ほんの少しだけだけど、さっきの言葉はただのお世話って訳じゃないのかな?なんて思ったのはやっぱり自惚れているだけかな…… 成田のぬくもりが気持ちよくて、私は抱き合ったまま、話し出した。