寝起きの癖に覚醒している成田は、しっかりと私のカーディガンの端を掴んでる。 『……おぃ、』 寝起きのすごい低い声で、呼び止められた。 私はその声の低さにビビって、振り向けない。 少しづつ、そーっと少しだけ振り向いて、視界に入るギリギリの端っこで成田を見ると、成田はまだ寝たままだった。 成田が掴んでるのはカーディガンの端っこだし、今なら振り切って逃げられるッ!!と思って勢いよく振り切った瞬間、