返事をしたもののなかなか降りようとしない私を不信に思ってか、成田は体をひねり、私の方に振り向いた。



『ほら、帰らねぇのか?』



そう言って成田は私の身体を背中から剥がそうとした。



でも、ここで成田から離れてしまったら、もう明日から相手にしてもらえない気がして、私はありったけの力で成田にしがみついた。


『おぃ、どうしたんだよ!?腹か?腹、痛いのか!?』



私は成田のわき腹辺りに顔を埋めて、首を振った。



『じゃあ、どうしたんだ?』