「謝る時間もくれないし…」



まぁ、私あんまり悪くないけどさ。



「でもさ、人生で初めての彼氏はろくでなしで、最後の彼氏が偽物なんて味気ない。

付き合う云々(うんぬん)の前にそっちの方が嫌だよ。

どうせなら相思相愛の一途な恋をして見たかったなぁ……」



『お前ッ、俺と付き合うの嫌じゃないのか!?』



「うん。別にヤじゃない」



あれ!?



「い、いつから居たのッ!?」



後ろを向くと、そこにはベンチにあったクッションとか何やらを両手一杯に抱えた成田がいた。