「ねぇ、なんで泣いてるのー?」 ……? 誰だ? 「ねぇってばー」 「聞いてるー?」 あまりのしつこさに、恐る恐る振り向くとそこには女の子?いや、私より全然可愛い男の子がいた。 三年生か……。 「どちら様ですか?」 成田の時の失敗を生かして、学年を確認してから話し掛けた。 「ねぇ、それ二つとも自分で食べるのー?」 彼は質問には答えてくれず、痛いところを突いてきた。 「違いますけど…」