でも 成田は 教室に いなかった。 私は二人分のお弁当を持って成田の教室を後にした。 ……結構頑張って作ったんだけどな…。 仕方ないよね……?本カノと食べてるんだもんね? いい、大丈夫。気にしてないよから……。 そう心で強がったところで、頬を流れる涙は止められなかった。 このままじゃ、教室に戻れない。 私は仕方なく中庭の誰も人が居ないケヤキの根元に腰を下ろし、泣きながらお弁当を食べ始めた。