「あぁ。そいつはオレに似合う女になるために髪を染めたり、ピアス開けたり、しまいには暴走族に入ったからな。その一途さに不覚にも惚れちまってな…… オレ達のメンバーにも認められてたしな」 “あの頃は若かったな”と言って少し照れながら笑う涼さんを見て、さっき誤解して怒鳴ったことを謝った。 涼さんは“オレの言い方も悪かったから気にすんな”と言って私の頭を撫でた。 私は涼さんのこんなさっぱりしたところが、やっぱり好きだと思いながら話の続きを聞いた。