「あはははは」


何がおかしいのか男の子達はそれを見て笑った。



私達女子は、下まで走って、杖を拾った。



杖を持って、階段をあがり、こっちを見ていた先生と目が合った。





先生、すごく我慢してる。



先生に杖を手渡した。




「大丈夫ですか?」



先生は、おじいさんに近付き、そっと肩に手を乗せて、杖を渡した。





そして、笑っている男の子3人の前へ。





「何がおかしい?自分達が何をしたかわかってんのか?」





低い声。



学校でも時々しか聞けない先生の本気の怒った声。


静まり返る駅の構内。


人はほとんどいなかった。