「やべーって。絶対かじられる!!」



やぎに囲まれた要君。


いつもはクールでかっこいい要君なのに、そんな雰囲気がどこかへ消えていた。



「あははは。要君のことばっかり追いかけてるよ!!そのやぎ」



私が手を叩いて喜んでいると、隣にいた先生がジロリ……



「ちょっと、ジェラシー……」



そんなことを言う先生がかわいくて私は先生の手を握った。



「ふん」


「先生!!どしたの?やきもち?」


「ふん」


「ごめんね、先生」


「だって、今すっげー嬉しそうな顔で要君を見てた」



先生かわいい。

どんどん素直になる先生が愛しくてたまらない。




「先生かわいい。先生好きだよ」




先生にしか聞こえない声で、愛の告白。



先生は、スネた顔をゆるませて、ニヤっと笑ってくれた。