「俺と同じです。でも、翼先生の場合はもう卒業してるんだから、自分に正直に突っ走ればいいんじゃないですか?」




「そうですよね~。明らかに特別扱いしているし、元教え子と恩師って関係は越えてるんです。メールもしてるし電話もしてるんで。それなのに、一言が言えないんです」





翼先生は、相手が元教え子じゃなければもう告白しているだろうと言って、切ない顔をした。




「俺、かなり年上ですし……」



「それは関係ないですよ。だって、桃子ちゃんは年上だってことも、相手が先生だってことも知って、翼先生のことが好きなんですから。あとは、一歩踏み出すだけだと思います。でもねぇ、今夜一緒に泊まるんでしょ。くくく」




部屋は違うだろうけど、同じホテルに泊まるってことは進展があるかも知れない。




「何笑ってるんですかーー?俺は、別々の部屋にするつもりだったんですよ。空いてなかったから同じ部屋になっただけで」





「え!!!同じ部屋に泊まるんですか?」









それは、初耳!!




直も、驚くだろうな。直は、自分のことのように桃子ちゃんの恋を応援してるから。



いや、桃子ちゃんだけじゃない。


直は、友達想いだから……


周りの友達みんなの恋を本気で応援していて、そんな直が改めて好きだな、なんて思う。