「今日は、直の誕生日なんですよ。今から上のレストランでディナーなんです」
先生の仕草って、いつも自然でわざとらしくない。
私の頭をグイって引き寄せて、なでなで……
天野っちは、仲良さそうで安心したって優しく微笑んでくれた。
両手を顔の前でかわいく振りながら、エレベーターの扉が閉まるまで見送ってくれた天野っち。
私と先生は、温かい気持ちのままレストランへ向かう。
「天野っち、元気そうで良かった」
先生はエレベーターの階を示す表示を見つめながら、しみじみと言った。
どんどん上がっていくエレベーター。
「会えて良かった~」
私がそう言うと、先生もそうだなと言って頷いた。
結婚して、夫婦になって、一緒にいる時間が増えた。
同じ空間で同じ時間を過ごすことで、より先生のことを好きになったし、先生に支えられている自分に気付いた。
夫婦は似てくるってよく聞くけど、本当にそうだね。
一番感じるのは、眠る時の呼吸。
無意識に先生の呼吸に合わせてしまう私。
一体感っていうのかな。
幸せなんだぁ。

