「で、で?何があった?」



興味津々のゆかり。美穂との出来事を話そうか話すまいか、迷っているとテーブルの下で足を蹴られた。



「全部、話して!」



私は、大好きな甘いドーナツをパクっとかじって、深呼吸。



「今、振り返ると、すご~く楽しかったの。だから安心してね」



そう前置きしてから、美穂とタカの喧嘩のことや、美穂が先生を好きかもしれないと言ったことを話した。



ゆかりは、ドーナツも食べずに私の話を聞いてくれた。


夏休みということで、店内には女子高生の姿もあった。




大声を出す女子高生を時々チラっと見て、私とゆかりは微笑み合った。



きっと想いは同じ。




“私達みたいだね”


そんな風に思ったはず。