「ちょっとトイレ行ってくるね」


立ち上がった美穂。




美穂をチラっと見たタカは、立ち上がろうとしたのに、そのままお酒に手を伸ばした。



そこがダメなんだよ。


タカ……



私は自分が嫌いになりそうだった。



私は、美穂の為じゃなく、自分の為に…… 

タカに立ち上がって欲しかったんだ。





美穂を安心させたいからじゃなく、私が安心したかった。





タカが1番だって、美穂にもう一度思って欲しかった。




美穂の彼氏はタカなんだよ!!




美穂…… 

先生は私の旦那さんなんだよ。




だから、比べたりしないで。




ドキドキしたりしないで。




お願い……