それから2ヶ月が経ったとき、未來は思い切って、

『あっちゃん、妹に会ってくれないかな?』

と言ったのである。

いきなり両親はしんどいだろうと思い、妹にした未來だった。

『俺、自分に自信ないから。』

予想外だった答えだった。未來はあっちゃん、背は低めだけど仕事がんばってるし、全然親に紹介しても大丈夫なのに。

と思ったが、未來はそれ以上なにも言わなかった。



未來の仕事に変化があった。

それはパソコンの入れ替えで、以前までのタッチ入力からキーボード入力への変更である。

それに伴いシステムも大幅に変わった。

若かった未來はすぐに覚え、入力作業の責任者になった。

そして給料も少し上がったのである。

このころになると、未來は佐藤になんでも話すようになっていた。家族、友達、仕事。佐藤に会うと1日の疲れが吹き飛んだ。

未來は幸せの絶頂にいた。

また佐藤も未來の変化を楽しんでいた。

『未來ちゃんってスルメみたいだね。だって噛めば噛むほど味がでるんだもん。』

佐藤は笑顔だった。

『スルメ!!』

『嫌ゃ!!』