白いタキシードの男性が
目に映った
やっぱり
コウイチ…
一気に鼓動が速くなり
ずっと
会いたかった人が
目の前に
『タクヤ
来てくれたんや』
『うん』
『元気にしてるんか?』
『うん』
『あんな出て行き方して
悪かったな』
『うーうん』
私は首を振った
『カツヒロは少しは 役に立ってる?』
『うん。コウイチが送り込んだんやろ?』
『バレてた?』
『私を一人にしないようにでしょ!』
『ま〜な。
タクヤは強がりやから
…って
ごめんな』
『何言ってんの!
謝らないで。
私は大丈夫!
これでも私のことを
好きって人もいるし
今はね…
その人に甘えてみようと
思ってる』
『そっか』
『だから
コウイチは彼女と幸せに』
『おう』
もうダメ…
これ以上
彼と一緒にいるのは
耐えられない
『じゃあね』
『おう』



