19XX年……… 「今日は、風がつよい……。」 快晴のなか一人の少女は石垣の上で遠くを見つめていた。 「………。」 ただ、物思いにふけているだけ。 なんの目的さえ、今の彼女には見つかっていない。 「中、入ろ。」 ……これから、彼女はどうなっていくのだろう。 両親の思いはこれに等しかった。