「-あおい-に行ってみねぇ!?」



大学の広い学食、みんなが見ている前で大声で言い放ったのは中箕隼だった.


短髪で筋肉質、豪快な性格は好かれたり嫌われたりと千差万別だった.



学食の椅子に靴を履いたまま乗り上げ、行こうだの何だのとにかくうるさかった.




「・・・・・・もう・・・わかったって」


夏希が宥めるようにして言う.
呆れかえったようすだ.



「心霊スポット巡りなんて流行んないって!」


中箕に負けじと大声で言うのは、浦野優香.

彼女もまた、豪快な性格である.
その小さな体とは大きなギャップを生み出し、それなりに人気があった.




「てか幽霊なんかいねーって」


最後にトドメをさすかのように吐き捨てたのは瀬戸僑介.

いかにも興味なさげである.