「おもしろいよねー.宮地君」




「そうだね.すごいおもしろくてかっこいいと思う・・・・・・」



友人と一緒に授業を見学しているのは原 愛実である.


おしとやかで、爽やか系の真面目な女の子.


作られた人形のような容姿からの眼差し.その視線は好意を語る.

「てゆーか告っちゃいなよ」



「・・・えぇ!?無理だよ!」



友人の言葉に動揺を隠せない.愛実が宮地に好意をよせているのは女子の間ではみんなが知っている.





その後も色々と言われるが、愛実は軽く受け流してゆく.
友人からの言葉に、焦りもあり嬉しさもあり、また罪悪感もあった.

ずっと宮地を見ていたせいかふと飛び込み台でふざけている宮地と目が合う.


お互いがニコッとわらい、宮地がおもしろおかしく会釈した.







二人がお互いの想いに気付いているということは、クラスの間ではまだ知られていない.




愛実はいつばれるかと思うとヒヤヒヤしてはたまらなかった.