キーンコーンカーンコーン.


ありふれた爽やかなチャイムが鳴り響くのは、まだ出来たばかりのあおい中学校だった.



あおい島にて、あおい小学校に続き建築された教育施設である.




設備や面積こそないが、活気は凄まじいものだった.





編入生も続々と決まり、『教室が足りない』は青山教頭の嬉しい悲鳴の口癖となっていた.




本土からあおい島へと移住が増えるというのも『移民への特権』が評価されていたのが理由の一つである.




あおい島へと移住する人々は本土に持っていた土地を国へ返す分、あおい島に土地を無償で手に入れることができ、仕事が決まるまでの毎月の生活保証金までも支給される.