ヒュウウ・・・っと小さく風がふいた





気持ち悪いほど生ぬるい風に瀬戸は鳥肌を立たせた






ふと風のふいた方向を見ると、廊下の突き当たりにはほぼガラスでできたと言える扉があった.



しかし主な素材のガラスは無残に床に散乱しており扉自体も くしゃ っと押しつぶされたように折れ曲がっていた.



その扉が廃校の雰囲気、そしてこの島の気味悪さを引き立てる.







「・・・・・・あれ?」




瀬戸の目の前にあったのは、幾つものぼろぼろに引きちぎられた紙が貼り付けられた、連絡掲示板だった.





よく職員室の近くで見かける、ありふれた掲示板.




だが今瀬戸の目の前にある掲示板は赤い血が点々とこぶりついており、『ありふれた』掲示板とは言い難いものだった




ゆっきりと瀬戸は腰をあげ、掲示板へと近寄った