上から下まで紫色に染め上げられ、目玉はもう裏返しになっているようだ. 頭はところどころ皮膚が見えている. 爪の伸びきった手先を瀬戸と相原に向け、四つん這いになりかけた腰をふるふると震わす. その姿、―――本物の獣. 「・・・・・・お前!!」 死んだはずの、殺したはずの野獣が死んだまま生きている. 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 後藤は瞳孔のない目を瀬戸へと向ける. まず殺すべきなのは、邪魔なのはこいつだ