「・・・・・・・・・なぁ、限界なんだろ?」



瀬戸はまた一歩近づいて訊く.
限界なんだろ? 自分に向けた言葉だった.

限界なんて表現は越えている.

今まで様々な出来事があり、感情に気をとられていたが、自分の体はもう壊れはじめていた.



相原は小さく頷くと、瀬戸と同じように、窪んだ腹を強く押さえた.
自衛隊だって、死にたくはない.




「どちらかが一方を喰らい、どちらかが生き残ろう.」


「二人で死ぬよりは・・・・・・マシって事か」