あおい区・三段崖―――― 「もうこの島は終わる.時期俺たちも・・・」 絶壁を荒波はえぐる. 徐々に島を何年もかけて飲み込んで言っているのだろう. 崖の先へと足を運んでも、助けてくれそうな現実は見えない. 一隻の船もみつからない. ここから先は、即死しそうな海が待ちかまえている. 相原俊樹は瀬戸僑介へ一歩近寄ると、瀬戸の開きそうで開かない口を見た. 「別に、諦めたわけじゃないけど・・・」