そう言って赤坂は何度なく瀬戸へと距離を詰めていく. 極度の緊張感もなければ、恐怖感さえもなかった. 生き残りたい、ただそれだけ. 「近寄るな・・・・・・・・・」 「アハハハハハハ・・・・・・・・・」 そしてまた進行は続く. 元の形を取り戻せない、その世界は絶望に浸り、現実の世界の断片すら見えることもない. 空が瞬時不自然に色を強めた 絶望の中にも、輝く光は見えるもの. 当たり前の日常に帰れる希望が少しずつ見え始めていた.