そこには暗い暗い入り口の側.


懐かしき両親が手を振っている気がした.



美希の体は徐々に取り込まれていき、深い穴は目の前に近づいている.





「――――――美希ぃぃぃ・・・!!!」


ふらつく意識の淵、確かな姉、真希の声に反応する.


ギシギシと音をたてる体を美希はどうにか反転させると、真希が全速力で自分に向かっていた.


―――――その背後には...