乾いた土の上を、ボロボロのスニーカーで一直線になぞる.


わりとまともな目つきで、ただ一点を見つめていると、そこに懐かしい姿を感じる事ができた.



「お母さん・・・・・・・・・・・・お父さん・・・」



グレンピアの触手が美希の頬にぬめりと触れ、臭いの強い粘着性の物質がまとわりつく.

触手は次々と美希を包むようにひっつき、長細く、骨の無さそうなそれは、やや強めに美希を縛り上げた.


「お母さん、、お母さんなの・・・?」

嬉しそうに問いかけるが、反応はない.


グレンピアの捕食する器官、細かく尖った歯と歯の間を見つめる.