「何もしてないとは違う.何も出来ないんだ。」


ロイは決心したかのように拳銃をこめかみへとあてる.



「本気・・・・・・なのか?」


思わず瀬戸の言葉が震える.



「玩具じゃないぞ、これは」


ロイは一瞬微笑むと、また神妙な顔つきに戻る.


「お前・・・・・・馬鹿だろ・・・」

瀬戸の目からはまた涙がこぼれ、救いようのない自分たちが哀れになった.



「ここで死なないほうがもっと馬鹿だ」